「きょうの料理」は
- 四季折々の食材を楽しむ喜び
- 料理を作る喜び
- それを誰かに食べてもらう喜び
を60年以上伝え続けています。
料理家がおいしいレシピを丁寧に説明するので、視聴者が再現しやすい料理番組です。料理初心者から上級者まで、幅広い視聴者が楽しんでいます。
【放送日】2024.9.23(月)
【放送局】NHK
【放送時間】Eテレ 月~水曜 21:00-21:24 再放送有
【番組名】きょうの料理
【企画名】信州手仕事だより
【料理人】横山タカ子
【料理名】渋皮付きのゆで栗
「信州手仕事だより」は、自然豊かな信州で暮らす横山タカ子さんに、四季折々の手仕事と食の知恵を教えていただくシリーズです。
秋の手仕事は「栗」。
丁寧な処理方法と、長期保存テクまでしっかり学びましょう。
「渋皮付きゆで栗」
「鬼皮をむいた栗の実に貼りついているのが渋皮。栗のおいしさは、渋皮のほろ苦さがあってこそ。小分けにして保存し、一年中楽しんでいます」
栗:1kg
塩:大さじ1/2
灰:大さじ5 「アク抜き用」なければ重曹を使用
① つくる前に
・ 栗を買ってすぐつくらない場合、一晩水につけておく。
・ 水につけておくと中の虫が出てくる(!)
② 大きな鍋にたっぷりの熱湯を入れ、栗を1時間つける。
※ 鬼皮が柔らかくなり、むきやすくなる。
③ さらし袋に灰を入れて口を縛る。
※ 灰を加えてゆでることでアクを抜く。不織布のだしパックに灰を入れても◎
④ 栗のくぼんだ側の、座(おしりのザラザラした部分)とツルツルした部分の境目に包丁を入れ、中心から頭に向かって鬼皮をむく。
⑤ 鍋に栗を入れて水をヒタヒタに注ぐ。
⓺ 塩(大さじ1/2)と灰を加えて(重曹大さじ1.5を直接加えても◎) 強火。沸騰したら弱火にし、20分煮て火を止める。
※ 鍋の中で栗が踊らないよう、火加減する。
⑦ 鍋の湯をきる。栗の渋皮に残っている筋をそ~っと取り除き、キレイに洗う。
※ ザルに上げると栗が傷つくので、蓋をして鍋を傾けて湯をきると良い。
⑧ キレイに洗った鍋に栗を戻し入れ、再びヒタヒタに水を注ぎ、⓺で使用した灰(または重曹大さじ1.5)を加えて同様にゆでる。
※ 注意!塩を加えるのは1回目だけ。
※ ⑧の作業をあと2回繰り返す。
※ 水を注ぐときは、 栗に直接当たらないよう鍋肌からそっと入れる。
※ 最後にゆでるときだけ、灰(重曹)は加えない。
【栗の甘みが足りない場合】
・ ゆで終わってから、ゆで汁にハチミツ(大さじ6)を加えて火を止める。
・ 蓋をしてそのまま一晩おいて味をなじませる。
※ 室温が高い場合は粗熱がとれてから冷蔵庫にIN。
※ 1歳未満の乳児には与えない!
【全量】1180kcal 塩分0.8g
「渋皮付きゆで栗」のデザート
渋皮付きゆで栗を器に入れ、ハチミツ(好みの量)をかける。
※ 1歳未満の乳児には与えない!
「つと蒸し栗」
① 束ねた稲わらの中に鬼皮をむいた栗を入れて蒸す。
※ この時季手に入る新しい稲わらを使った趣のある一品。
長期保存法
脱気する
① 保存瓶を煮沸消毒して、ゆで汁ごとゆで栗を入れる。
(冷めている場合は、人肌まで温めてから保存瓶に)。
② 蓋をゆるく閉める。
③ 鍋に入れ、瓶の高さの半分まで水を注いで火にかける。
④ 沸騰したら、そのまま10分加熱して脱気。
⑤ 熱いうちに蓋をきつく閉め直す。
⓺ 粗熱が取れたら冷蔵庫などで保存。
※ 冷暗所、冷蔵庫で1年間保存。
※ 開封したら冷蔵庫で保存し、2~3日で食べきる。

栗の手仕事
横山タカ子さん
「渋皮付きゆで栗」
「渋皮付きゆで栗の炊き込みごはん」
「焼き栗おこわ」
「ゆで栗ペースト」
前沢リカさん
「栗の渋皮煮」分かりやすく作りやすい
「基本の蒸し栗・蜜漬け」
「栗のポタージュ」
「蒸し栗とれんこんの素揚げ」
ムラヨシマサユキさん
「栗の甘露煮」
「蒸し栗ペースト」
「モンブラン」
「パウンドケーキ」
横山タカ子さん情報
横山タカ子さんについて簡単にまとめました。
- 生年月日:1945年
- 出身地:長野県大町市
- 職業:料理研究家
- 家族
- 経歴
- 長野県長野市在住
- 長野県共済農業協同組合連合会(JA長野県共済連)に勤務、退職後に料理研究家となる
- 信州伝統野菜認定委員
- NHK「きょうの料理」や信越放送の番組、講演会で「健康と食」についての啓発に努める
- 料理スタイル
- 信州の郷土料理を紹介し、オリジナルの家庭料理や保存食も考案
- 身近な素材と郷土食を大切にする料理が特徴
- その他
- 和服を日常的に着用
- 著書に「作って楽しむ信州の粉食」「作って楽しむ信州の保存食」「食べて元気になる漢方ごはん」などがある
おしまいに
渋皮付きのゆで栗をキルシュワッサーで煮て、おもてなしに使ってましたっけ。
梅仕事もそうですが、手をかけた分、愛おしくて(笑)
最後までお付き合いくださりありがとうございました!