「あしたが変わるトリセツショー」は、食・健康・生活など、あらゆるテーマを最新科学と実験・調査に基づいて解き明かし、真のお役立ち情報満載の「トリセツ」(取扱説明書)を視聴者に提供する、大まじめなバラエティ番組です。
毎回「あしたがちょっと幸せになるお得ワザ」をたくさん紹介しています。
今回は「口内フローラ」のトリセツです。
結論から申し上げると
- 口の菌は全身に回って悪さするよ
- フロスや歯間ブラシを使って丁寧に歯磨きしよう
- 定期的にプロにかかりなさい
の3本です(笑)
口の菌は全身の病気と関連
口内フローラとは?
- 口の中には、100~300種類、1,000億個以上の細菌が住み着いている。
- たくさんの細菌が混在する様子を、植物相(フローラ)になぞらえて「口内フローラ」と呼んでいる。
- 外から来る菌やウイルスから守るのも口内フローラの仕事。
- ほとんどの菌は病気の原因にはならないが、わずかに恐ろしい菌が。
- ミュータンス菌(虫歯の原因)
- ジンジバリス菌(歯周病の原因)
口内フローラと全身の病気
- 糖尿病、脳梗塞、心筋梗塞、一部のがん、認知症など、30以上の病気で口の細菌との関わりが見つかっている。
- 特に関連度が高いと注目されているのが糖尿病。
- 糖尿病の診療ガイドライン「2型糖尿病において歯周治療は血糖コントロールに有効であり推奨される」推奨グレードA
→同時に治療すると改善しやすい。
口の菌が全身で悪さするメカニズム
ふだんはおとなしい
- 菌は糖などをエサにして増殖。
- エサを食べたあとベトベトの代謝物を排出する。
- そこに仲間の菌たちが集まり増えると、病原性を発揮し始める。
プラーク(歯垢)が虫歯・歯周病の原因
- 歯を磨かないとたまる白いものがデンタルプラーク。
- 食事のあと数時間後には出来はじめ、長期間存在し続けると、虫歯や歯周病の原因に。
- 歯周病は悪玉菌が歯茎に炎症を起こし、骨まで溶かして歯が抜ける病気、口内フローラが乱れた状態。
歯周ポケット
- プラークで蓋をされた歯周ポケットの中には、歯周病菌の一つ、ジンジバリス菌が。
- ジンジバリス菌は酸素が少なくなると活発に動き始める。
- ジンジバリス菌の好物は血と肉、引き起こした炎症が歯周病の始まり。
- 初期の歯周病はほぼ痛みを感じないため無自覚のまま歯周病が進む。
- 血流に乗って体内へ侵入することがある。
全身へ
- 血管に入り込んだジンジバリスなどの菌は、すぐに全身へ回る。
- 健康な人であれば悪い菌を退治するが、数が多かったり長引いたりしたら、菌とその毒素や炎症物質が全身にたれ流し!
- 全身の病気になる可能性が高まる。
糖尿病と歯周病
- 血中の糖を細胞に取り込み、血糖値をコントロールするホルモンがインスリン。
- 血液中に炎症物質が増えると、インスリンの働きを阻害すると考えられている。
→血中の糖が増加し、血糖値が上がってしまう。
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お口、大丈夫?
見た目ではわからない
よく歯磨きをする人でも、無自覚のうちに歯周病が進んでいる場合がある。
忍び寄る歯周病
- 歯周病の指標となる4mm以上の歯周ポケットを持つ人の割合は、47.9%(厚生労働省の調査)
- 歯周病はまたの名をサイレントディジーズ(静かなる病気)
- 痛みがなくゆっくりと進んでいく。
お口ケア3か条
プラークを根こそぎ落とせ!
歯磨きはちょこちょこ優しく
- 歯ブラシの持ち方は、がっしり握るのではなく、鉛筆を持つようにつまむイメージで。
- 動かし方は、歯のすきまや歯周ポケットを狙ってブラシを差し込み、細かく震わせるように揺する。
- プラークがたまりやすい部分を狙うことで、効果的に除去できる。
フロスは歯磨き前!
- 歯のすきまのプラークを落とすのに重要なのがフロスや歯間ブラシ。
- 歯ブラシの前にフロスをするほうが効果的。
- 歯間が大きく開いている人は、フロス+歯間ブラシを併用。
定期的にプロのケアを
- どんなに歯磨きに自信があっても必ずクセがあり、磨き残す部分がある。
- 定期的にプロの目でチェックしてもらうことが大切。
- 3か月に一度、少なくとも半年に一度!
- 特に疾患や痛み、腫れなどがなくても「歯ぐきの健康が気になるのでチェックしてください」と言えば診てもらえる。
- 費用は保険適用で3,000〜5,000円ほど。保険適用かどうかは直接尋ねましょう。
ケアを続けると
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おしまいに
「135℃、3分我慢すれば、菌は死ぬ!」
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「赤ちゃんに年に1,2回善玉菌だけを植えていき、美しい口内フローラにして大人にしてあげる、そうなると虫歯にも歯周病にもなりにくくなる」
「常在細菌のバランスを整え、病原菌が住みにくい管理をするような予防法が現れるかもしれない(意訳)」
最後までお付き合いくださりありがとうございました!